惨劇から5年経った今【私たち福祉関係者にできることは】

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書いた人:職業指導員 山口


2016年7月26日に、日本を騒がせた凄惨な事件がありました。


「相模原障害者施設殺傷事件」です。


記憶に残る人は多くいるでしょうし、身勝手な犯人の思想に憤りや恐怖を抱いた人も居るかと思います。


そこで今回はやまゆり園で起こった事件から、同じ神奈川県の藤沢市にある就労継続支援B型施設フライトで取り組む活動の一端を紹介させていただけたらと思います。


相模原障害者施設殺傷事件の概要


相模原障害者施設殺傷事件は、神奈川県相模原市緑区にあった「津久井やまゆり園」で起きた事件です。


津久井やまゆり園は知的障がい者福祉施設という入所した利用者が施設で生活する施設形態でした。


事件は2016年7月26日に元職員の男が夜間に施設に忍び込み、職員を拘束して入所者をナイフで次々と入所者の方々を刺しました。


警察が現場に駆けつけたときには

  • 男性9人(当時の年齢で41歳〜67歳)
  • 女性10人(当時の年齢で19〜70歳)


19人もの死者が出る事件となってしまいました。


犯人は「日本と世界平和のため」という思想に基づく行動なので、政治関係者に事件後の生活を保証するような手紙を送っていたようです。


一人よがりで身勝手な思想から19人もの死者を出した第二次世界大戦以降、最悪の事件の一つとなりました。


5年経った今、神奈川の取り組みは


神奈川県は津久井やまゆり園で起こった凄惨な事件を風化させないように色々な取り組みを行っています。



上の画像は神奈川県から就労支援施設などの福祉施設に交付するサイトの一部を引用しています。


2021年になっても津久井やまゆり園に関した情報を更新しています。


さらに津久井やまゆり園の事例を基にした研修や、各種書類関連でも「やまゆり園」の文字が散見します。


神奈川県はとても障がい者福祉に力を入れている自治体だと筆者は思っています。


相模原障害者施設殺傷事件のような事件を二度と起こさせないために、何度でも振り返る必要があります。


そして神奈川だけでなく福祉施設単位としても、事件が二度と起きないように動いていかなければならないでしょう。


フライトで取り組むことは


この事件の背景には、元職員だった犯人の男が津久井やまゆり園を辞めさせられたことが動機の1つだったようです。


身勝手な思想の背景には私怨もあったのではないかと思っています。


犯人が辞めさせられた背景は不明ですが、フライトでは職員間の風通しを良くするためにコミュニケーションを多くしています。


雑談というわけではなく、利用者さまや作業について、時事についてなど話題は事欠きません。


そして職員間と同じくらい大事なことは「職員と利用者さまの関係」だと考えています。


福祉施設の人間関係はだいたい「職員間」と「職員と利用者さま」かと思います。


そこで利用者さまの悩みはサービス管理責任者を中心に、スタッフ全員が傾聴する。


そしてもしも施設に関する不満などがあったらとしたら、すぐに連絡してもらえるようにポスターを掲示しています。


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このポスターは事業所に対する苦情の窓口や、施設外の第三者に相談するための窓口が書いてあるポスターです。


個人情報の観点があるのでフライトに貼ってあるポスターはここで紹介できませんが、しっかりと第三者機関も書いてあります。


そもそも利用者さまに施設に対して不満を持たないようにしなければいけませんが、私たちが抜けている部分があるかもしれません。


一人で抱え込むようなことになってほしくないですし、こういう窓口を設けているだけで精神的に和らぐ部分があるかもしれません。


良い人間関係を作り、利用者さまにもスタッフにも「フライトに来たい」と思ってもらえるような場所を創っていきたいです!


終わりに


いかがでしたでしょうか?


凄惨な事件が起きてしまったことに関しては、もう変えることはできません。


でも過去に起こったことから学ぶことは多くあります。


事件を風化させないために私たちは何度でも思い出して、再び事件が起こらないように努めていく必要があります。


被害に遭われた方々のことを忘れず、健全で利用者の方々に「フライトに来てよかった」と思われる運営をしていきたいと思います!

この記事を書いた人

職業指導員 山口

藤沢駅徒歩2分の場所にある就労継続支援B型施設フライトの職業指導員。理学療法士として病院勤務後、福祉関連の仕事を通じて就労支援の道へ。作業内容や福祉制度、個人的な悩みなどなんでも相談してください!