この記事は2024年3月1日に更新しました。
2023年が終わり、もうすぐ年度末になりそうですね…。
そんな中、フライトではまたも嬉しいニュースができました!
2023年度内に障がい者雇用が内定した人が2人決定しました!
これで開所して3年目にして、1年ごとに2人の障がい者雇用を決めた方々が出たことになります。
本当に、就労継続支援B型という施設の立ち位置から利用者の方々に貢献できた実績として誇りに思います。
そこで今回は個人情報のため詳しくは書くことはできませんが、どんな方々が障がい者雇用の内定を獲得できたかを書きたいと思います。
ぜひ障がい者雇用を目指す方々の、少しでも参考になったら幸いです。
フライトから障がい者雇用が内定したYさん
Yさんはフライトが開所してすぐに利用を開始した、だいぶ初期メンバーといえるような方です。
元々、一度働いたことがありましたが、仕事を退職してフライトに通うことになりました。
フライトに通いだしてから、まずは週3日の利用から始まりましたが1年程度で週4日に、その後内定獲得にむけて週5回に増やすという形で就労日数を増やしました。
この方の素晴らしい部分は、抜群の安定感です。
週に3日と決めたらしっかりと3日、ほぼ体調不良にもならずに通ってこれていました。
私用で休む場合にも事前に連絡をくれたり、遅刻してしまう場合にも一言伝えてくれるなど、社会的なマナーが身についていました。
生活リズムが変わることが不安だったためゆっくりと日数を増やしましたが、そのおかげか最終的に週5回の利用も安定しました。
作業では動画編集を主に取り組んでいましたが、軽作業で体を動かす必要がある作業にも取り組んでいました。
そのためPCスキル向上や体力面での醸成もできたのではないかと思います。
フライトから障がい者雇用が内定したIさん
Iさんは、本当に真面目な方で第一印象から、礼儀正しさはピカイチな方でした。
来所してくださった際には大きな声で挨拶をしてくださり、帰る際にもスタッフ1人1人に声をかけてくださっていました。
作業中はミスをしないように何度も確認したり不明点はスタッフに質問したり、自分なりに作業内容をメモにしてまとめていました。
そして彼女も安定した利用ができており、体調不良で休むことはなく私用で休むこともほとんどありませんでした。
そんな彼女が就職面接を受けるとおっしゃった時は、正直「受かるな」と思いました(笑)
面接や書類選考前はアドバイスに対して、それ以上に書類をまとめたり面接対策を考えたりと、すごく熱心に準備をしていました。
そのため受かった時は「やっぱり」と思ったし、努力が実って本当に嬉しかったです。
お二人の共通点といえば、やはり『安定して利用できている』ということです。
2人はPC作業などもできていましたが、スキル面というよりはやはり「生活基盤」ができていることが大きかったです。
やはりB型施設から次のステップに行くには、以前からお伝えしていますが安定した利用ができることは重要だと思います。
フライトが行った就職対策は
今回2人の就職対策に関して、フライトではスタッフが一丸となって取り組みました。
今回はちょっと特殊なケースもありましたが、フライトが行った就職対策は以下のようなものでした。
推薦書の記載
今回の就職対策では、障がい者雇用ということで通っている訓練施設から推薦書を提出してほしいという通達がありました。
A4用紙が2枚…もちろんお見せすることはできませんが、読みにくくない程度にビッチリ記入しました(笑)
どんなことを記入したかというと、
- ご本人の強み
- どのくらい利用できてるかの実績
- 就労への意欲
- 利用中に起こった問題点
- 問題点をどのように解決していたか
上記のような内容を推薦書に書いたのでA4用紙はビッチリになってしまいました(笑)
それでも上記の内容は、実際に職場にどんな人が来るのか面接の方が知りたいことだと思います。
今回のような推薦書を書くケースは初めてでしたが、フライトでは対応させていただきました。
書類作成の手伝い
面接を受ける時には、基本的に履歴書はつきものだと思います。
今回のお二人も例に漏れず、履歴書を作成する必要がありました。
ただ、障がい者の方々に限った話ではありませんが、志望動機や強みは自分ではなかなか書けないかと思います。
志望動機など、本人の言葉を引き出すことが重要でした。
そして出た言葉を、『面接官の人に自分をアピールする言葉』にする必要があります。
例えば、
「この職場に入りたいのは今よりも給料を上げたいからです。」
だと、面接官には響きません。
「この職場に入りたいのは、貴社は障がい者雇用を〇〇年から行っていると聞き、自分もこの会社で仕事にチャレンジし、ゆくゆくは自立した生活を送れるように頑張りたいんです」
こちらの方が、「この会社だから入りたいのか」という熱意が伝わります。
履歴書は相手に自分のことを知ってもらうための書類です。
そのため、自分の熱意を相手に伝えられるように伝え、書類作成を手伝わせていただきました。
スタッフ間での共有
そして一番大事なことですが、就職対策として大事なのはスタッフ間での情報共有です。
なぜかいうと、書類や面接対策などは1人で行わないと色々な意見が出てしまい混乱してしまいます。
ですが、いざ就職を決意して書類を作成し始めたりすると、どうしても安定していたとしてもメンタル的にストレスがかかってしまいます。
イメージできると思いますが、例えば受験をする際に会場に行くまでは平気でも会場に行ってから緊張したりしますよね?
それが書類作成の段階から面接に至るまでずっと続くわけです。
それは日々利用している作業中の利用者様の表情や言動にも出てきます。
「緊張します」
「私なんかが受かるでしょうか」
「不安になります」
そんな言葉や暗い表情など、普段接しているスタッフだからこそ気付けるものがあります。
その変化ややり取りした言葉を日々の日誌や会議などで共有することで、声かけなどの支援に繋げることができました。
今回、障がい者雇用が内定した2人も、準備段階から面接まで大きく体調やメンタルを崩すことはありませんでした。
そう考えると、やはり就職対策で本当に大事なのはスタッフ間での共有だったのではないかと思います。
終わりに
今回は2023年度に障がい者雇用が決定した2人と、フライトの取り組みについてまとめました。
以前にも書きましたが、B型施設から障がい者雇用に直接達成できることは割と稀です。
フライトは開所して今年で3年目になりますが、毎年2人ペースで障がい者雇用者が出ています。
もちろん一番頑張ったのは利用者様自身です。
ですがフライトで行っている支援が障がい者雇用に繋がったとも、筆者は信じています。
これからもフライトは就労に向けた「中間地点」としての役割をスタッフ一丸となって支援していきたいと思います!