就労継続支援施設の乱立はマイナスか?【利用者目線で考えてみた】

ものすごい数の竹が乱立している画像.alt


書いた人:職業指導員 山口


最近は藤沢市以外の神奈川県の他地区の色々な施設の方々からも、ご連絡をいただけることが多くなりました!


その際に少し雑談することがあるのですが、よく聞くのが「今度◯◯にB型施設ができるみたいですよ」ということです。


フライトも2021年7月に開所した施設なので、新しくできた施設です。


最近は就労継続支援B型施設は本当に乱立しているということを聞きます。


それこそ最近聞いたのは、フライトと同じ藤沢市や相模原市、大和市などです。


そこで今回は施設が乱立することによって、利用者にとってのメリットやデメリットについて考えたいと思います!


ぜひ就労継続支援施設の利用を考えている方は参考にしていただけたらと思います!


就労継続支援施設の乱立はマイナスか?


海岸で10個近くの置き石でバランスを取ってる画像.alt


今回は利用者目線でのメリットとデメリットを考えてみます。


もちろん施設側からの目線から見ても、良い面も悪い面もあります。


良い点としては、今まで行き渡らなかった支援が届くかもしれない。


悪い点としては、支援のサービス品質が下がる可能性がある(色々な意味で)。


そのため一概に良いこと・悪いこととは言えないですよね。


では利用者目線で考えた時のメリットとデメリットを考えてみます。


就労継続支援施設の乱立によるメリット


利用者が施設を選ぶ選択肢が増える



施設が多くなれば、それだけ利用者さまに選択肢が増えますよね。


施設ごとにその施設の持つ特色や強い部分というものがあります。


フライトを例に出してみると、

  • PC作業が充実している
  • 医療職常駐
  • 藤沢駅徒歩2分の立地
  • 作業内容のバリエーションが豊富
  • 週1日から利用可能


このように施設ごとに強みはあります。


そのため利用者さまが自分にとって何が必要なのかを選ぶことができるのは、施設が増える利点ですね。


作業内容にバリエーションが増える


上記で少し触れたのですが、就労支援施設は場所によってそこ独自の取り組みがあります。


そのため作業内容も場所によって異なります。


就労継続支援B型施設に多い作業としては、

  • 軽作業(タオルの折りたたみなど)
  • 清掃
  • 組み立て、加工
  • ものづくり
  • 販売


筆者はこれらの作業のイメージがあります。


しかし最近はPC作業や農業や、AI作業など、色々と面白そうな作業を打ち出してる施設も増えてきています。


「自分にできるかな」と思う不安な気持ちはあるかもしれませんが、ぜひ体験から自分のやりたい事が見つかればいいですね!


自分に合う施設を探すことができる


施設によっては、週3以上は通えないと利用できないところもあるようです。


また、どうしても人間関係がうまくいかないということも人間だったらあるかと思います。


そこで自分の体調などから、無理なく通える施設を探すことができるかもしれません!


作業内容だけでなく、無理なく利用できる施設を探すことができるのは利用者さまにとっては大きな利点だと思います!


就労継続支援施設の乱立によるデメリット


情報過多になりやすい


自分が選ぶことができる選択肢が多いということは、それだけ情報過多になりやすいです。


気になる施設を全部見学に行くような行動力がある利用者さまは良いかもしれません。


でもアレコレ迷っているうちに段々と考えることに疲れて、「もういいや」となる人もいます。


特に体力が無い方や、自分に自信の無い方は迷っているうちに意気消沈しやすい印象があります。


そういう方は、むしろ選択肢が少ない方が行動を起こしやすいです。


囲い込まれる可能性がある


これが一番のデメリットかもしれません。


就労継続支援施設が乱立するということは、それだけ利用者さまを取り合うことになってしまいます。


そしてせっかく施設を利用し始めた利用者さまを逃さないように、自分の施設で囲い込んでしまう。


せっかく就労Aや就労移行へとステップアップできる可能性がある方を、ずっと繋ぎ止めようとする。


悲しい話ですが、似たようなことを聞いたことはあります。


就労継続支援Bはあくまでステップアップのための訓練機関で、一般就労や障がい者雇用を目指す方々を支援する場所です。


自らの利益のためにステップアップできる可能性のある方が動けないなんて悲しいことですよね。


「施設ショッパー」になる可能性も


「施設ショッパー」は私が勝手に想像してつけた名前です(笑)


「ドクターショッパー」という言葉があり、医師の治療の方針などに納得がいかない患者が、納得できる医師を探すために何箇所も病院をハシゴすという造語です。


利用者さまからすれば、多くの施設があるのだから「今のところがダメなら、次のところにいけばいい」と考える人がいるかもしれません。


でも作業内容なども含め、人間関係など完全に100%満足できる環境に出会うというのは奇跡みたいなものです。


人間の9割の悩みは人間関係という人もいます。


その完璧な環境を求めて施設を探し続けるなんて不毛ですよね。


気に入らない部分をどう改善するか、どう対処するかで、むしろ社会的なストレスへの耐性がつくとも思えます。


だからストレスを溜めても耐えろなんて絶対に言いませんが、じっくりと出会った施設に根を生やす努力はしてもいいかと思います。


終わりに


いかがでしたでしょうか?


2021年7月に神奈川県藤沢市に開所したフライトも、むしろ乱立した施設の1つと言えます。


こうやって1つ1つメリット・デメリットを見ていったら、しっかりと自分たちにできるサービスをしなければと気が引き締まります。


就労支援を利用しようとする利用者さまは、現状を変えるために努力しています。


そんな方々を、作業面でも将来的な面でもしっかりと支援していきたいと思っています。


フライトには、フライトの強みがあります。


利用してみようかなと思ってくださる方々に満足していただける活動をこれからも行っていきたいです!

この記事を書いた人

職業指導員 山口

藤沢駅徒歩2分の場所にある就労継続支援B型施設フライトの職業指導員。理学療法士として病院勤務後、福祉関連の仕事を通じて就労支援の道へ。作業内容や福祉制度、個人的な悩みなどなんでも相談してください!